<全日本卓球選手権一般の部 東京都予選会>

2023年全日本卓球選手権大会(一般の部)東京都予選会に参加するには、ウェブで個人的に登録すればいいということだったが、簡単に登録することはできなかった。簡単に登録できると、出場希望者が多くなりすぎて、どうにもならなくなるからだろう。

『6月10日までに東京都卓球連盟に個人的に登録』というのは、『6月10日までに東京都卓球連盟に会員1名のチームとして登録する』ということだった。僕の場合は梅澤さんが手伝ってくれたので比較的スムーズに進んだが、手続きの途中に『八王子卓球連盟の会長の承認』という項目があるので、ここで引っかかってしまう人はいると思う。八王子卓球連盟の会長とは面識がなかったが、梅澤さんが電話で根回ししてくれたので承認はすぐ降りた。

この頃は、動体視力が日本の卓球選手のトップを超えるレベルだったので、複雑な登録をルンルンの気分で済ませてしまった。しかし、動体視力の低下は6月半ばから日ごとに進み8月に入っても止まらなかった。今や篠塚大登の一般向けに編集したビデオを見ても、3球目攻撃が白い線にしか見えない。それだけでなく、心虚が進んでいるのでプレッシャーに弱くなり、サーブが試合ではまともに入らないという状態になる可能性が高い。動体視力だけでなく、どういう打ち方をすべきかというような判断力も低下して来ている。しかし、8月11日までに東京都予選会参加の申し込みを1500円同封して書留で送らなければ、9月24日の予選会には出場できない。大ピンチに陥ってしまった。

参加の申し込み書の記入事項に不確かなことがあったので、梅澤さんに電話してみた。そして、驚くべきことが判明した。梅澤さんは、予選会が行われる荒川総合スポーツセンターへ行き方を覚えていないのだ。『僕は覚えていないので、ウェブで調べるしか方法はありません』と梅澤さんが言うので、『荒川総合スポーツセンターへ行く方法はウェブで調べてあるのですが、梅澤さんがどういう方法で行ったのか知りたかったのです。京王線で行ったのですか、それとも中央線で行ったのですか』と聞いてみた。梅澤さんは、それさえ覚えていなかった。

要するに、長年にわたって八王市卓球連盟から全日本選手権に挑戦した人がいないということのようだ。以前、『今は、全日本に出る選手がいない』と梅澤さんが言ったことがあった。僕は『全日本の予選で優勝できる人がいない』と解釈したが。実は、そうではなかったのだ。

僕の家から荒川総合スポーツセンターまで行くには、家から車で八王子駅まで行き、新宿で山の手線に乗り換え、日暮里常磐に乗り換え、南千住で下車して歩いていかなければならない。余裕をもって行こうとすれば、3時間ぐらいはみておかなければならない。これが、予選に出ようとすると大きなプレッシャーになる。大会を主催する側からすれば、行きにくいところに会場を設定することで、安易な気持ちで大会に出場しようとする人を減らすことができるということなのだろう。運転免許の高齢者講習の会場も同じ原理を使っている。高齢者講習の会場に定刻までに行けるかどうかというのがテストの重要な部分なのだ。

その結果、八王子卓球連盟から予選会に出場した人が長年にわたっていないという結果になったと思われる。もしかしたら、12年前、梅澤さんが29歳の時、予選会に出場したのが最後なのかもしれない。

最悪の結果になるかもしれないが、予選会に出ようとするときのプレッシャーに慣れるためにも出場するしかないと思って、予選会の出場申し込みをした。このくらいであきらめる僕ではない。今年駄目なら来年も頑張るつもりだ。